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峡谷に築かれた仙人谷ダム
岩盤上にダムが築かれていることが、はっきりわかる。沈砂池は山の中につくられている。
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「仙人谷」ダムという名称から連想されるように、黒部の山奥に位置する仙人谷ダムへ至るのはなかなか困難である。一般者の通行は規制されているからだ。
しかしある機会があって仙人谷ダムを訪れることができた。ダムをみて驚いた。午前中みた小屋平ダム(本誌九九年十二月号)と形やデザインが瓜二つなのだ。
土木学会で一昨年からはじめられた近代土木遺産の選奨制度で、隅田川にかかる永代橋と清洲橋をわたしは「帝都のツイン・ブリッジ」と命名したが、これにならえば仙人谷ダムと小屋平ダムはまさしくツイン・ダムということができる。永代橋と清洲橋は男性と女性であったが、このツイン・ダムは形やデザインがまったく同じの双生児である。しかし大きさをくらべてみると、全体的に小屋平ダムのほうが大きい。小屋平ダムの堤高五一・五メートル、堤長一一九・七メートルに対し、仙人谷ダムのそれは四三・五メートル、七七・三メートルで、全体的に小振りである。竣工年も小屋平ダムが一九三六年に対し、仙人谷ダムは一九四〇年と四歳若い。小屋平ダムのほうがお兄ちゃんである。
(取材地:富山県)
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